西暦二千十八年三月二日

ハッ(おきた今! 重要なものはただ過去だけだ)!

時候のあいさつ:盛大な梅雨ですね みなさんもどうかカビずにお過ごしください

目の前を巨大な烏賊のような
視線 が通り過ぎる 魂がない
広い窓辺に倒立して 白いガラスにぶら下がっている
夏の、雨の、夕のない星にいたのだったそういえば
「甘いな」
と言うあなたは鋼塊を片手で持ち上げる 「何を?」「汁さ」
全ての鳥を撃ち落とす以外には生きる術を知らない友人は
今は布団へ(に?)重力以上の力で溶ける
今からだって海に行って 君(あなた だっけ?)の眷属たちのために歌を取ってきてもいい
しかしそこは氷海だ
わたし(おれ?)に属する何もかもが凍りついて停止して(仕方はないのだが)
しかしゆっくりと夢が降りていく

おれだけは破滅するから是非とも安心してほしい でなければ高笑いだけはする予定

わたしはあまりに清すぎる

恐怖小説入門してる
 なぜならわたしの中にある恐怖の種類は一つ、ただ一つだけで、それはたぶん面白くないからだ
恐怖小説入門してる
 まだよくわからないけど、とりあえず澁澤龍彦の訳す大時代の女性は当世流の意味合いにおいてとにかくかわE
  ちゃんと入門しろ

明日につづく。