2018-02-27から1日間の記事一覧

西暦二千十八年二月二十七日

これはまだわたしの体も脳も硬化せず、少女だったときのお話です。 眼の前の男が自己紹介する。アスファルト舐め。それがおれの名前だが。男は襟首の伸び伸び色褪せた濃紺のトレーナーを着込んで、うつ伏せに倒れていた。路に棄てられていたらしい。そのとき…